獏のつぶやき〔ギャラリー獏からのお知らせや今まであった出来事〕


◎ ギャラリーのオーナー永澤洸さんの計らいで,この夏,日展彫刻部の会員の野原昌代さんとギャラリー獏で二人展を行

 うことになりました。展覧会名は,《 野原昌代・春日井誠 作品展 〜 いのち かたち いろ 〜 ≫ です。

 自分のようなまだ海の者とも山の者とも定まらない絵描きが,日展の会員の先生と一緒に個展をすることになるとは,大変

 光栄であり,有り難いことだと感謝しています。

 自分の作品が野原さんの作品と同じ空間に並ぶことで,野原さんの作品が醸し出す芸術性を損なわないようにしたい。

 できればいい緊張感が出てくるような展示にしたいと思っています。

 展覧会のサブタイトルを『 〜いのち かたち いろ〜 』としました。いのちの持つ形や色を,二者二様に表現している

 ところを楽しんで頂きたい,そんな思いでサブタイトルを付けてみました。

 どうか多くの知人や地域の方、そして普段あまり画廊という空間に,いらっしゃる機会が少ない方々にも,見ていただけ

 れば幸いです。
           

                   野原昌代さん日展出品作品です




◎ ギャラリーが出来てから今年で11年目になります。ご縁があり自分のことを知っている方々が, わざわざ北海道や

 山形,香川,愛知からもギャラリーへ絵を見に来ていたただいています。自分自身が絵を描くことを通して,絵を介して

 出会いの輪がどんどん広がっていることが有り難いです。本当に幸せ者だなと思っています。これからも絵が繋ぐご縁を

 大切にしていきたいです。


◎ ある日雨でもないのに全身ずぶ濡れの熟年の女性が,ギャラリー入り口の正面アプローチでしゃがみ込んでおられま

 した。(たぶん近くを流れる多摩川の流れの中に身を・・・)それを察し,オーナーがギャラリーの中にお誘いすると、

 ゆっくりと身の上を話されました。現在ご病気の治療中で,今まで以上に強い薬で治療をするように医者からその日に

 い渡されたそうです。これから苦しい治療に自分が耐えられるか?家族に迷惑をかけたくないと今後のご自身を悲観され

 てのことだったようです。しばらく話をし,春日井の絵をゆっくり見られて,「いいものを見せてもらいました。少し元

 気が出てきました。ありがとうございました。」と落ち着いて帰られたそうです。その後,一度訪問があり,「娘さんと

 一緒に暮らす。」とわざわざ報告に来て下さいました。今,その方はきっとお元気になられて娘さんご家族と仲良く暮ら

 していることと想像しています。いつか私もお会いできたらとうれしいです。



◎ あるお身体の不自由な車いすのおばあさんが春日井の絵をゆっくり見ていかれ,「自分も描きたくなった!」と言って

 絵を描かれるようになったそうです。後日ご自身で描かれた亀の絵をギャラリーへ届けて下さり,その絵は現在オーナー

 の自宅のリビングに飾ってあります。とっても素朴で素敵な絵です。