2017年8月10日

 今年もお盆が近づきました。多くの方々が故郷へ帰省されることでしょう。

 私の生家は岐阜県の加茂郡ですが、長らく空家のままにしてあって、時折墓参りする際に立ち寄り、山林の空気や川の流れと共に遠い記憶を呼び戻す安らぎの地でもありました。残念ながら廃屋の宿命とでもいいますか、建物の一部が朽ち落ちたのを機に思いきって解体するとともに、お墓も現在の住まいである愛知県一宮市へ移設しました。

 生れ故郷との縁が切れてしまうような寂しさを感じながらの移転でしたが、豈図らんや20年近い月日がたつにもかかわらず様々なご縁によって、当地を訪れる機会が続いております。そんな折りにはしみじみと、先代が名付けた「加茂建設」という商号の意味深さを感じます。とかく「今」に流されがちな日常を、謙虚に反省させるための摂理であると素直に捉えらえるのは、日本中に流れるお盆という空気のせいでしょうか。





2017年7月28日

 朝からの行事を済ませ、帰路についたのはもう午後6時過ぎでした。
会場を出ると、そこは曇天にもかかわらず温室の中のような蒸し暑さです。行事で顔を合わせた女性を見かけたので会釈すると、スマホを耳にしたまま手招きされました。そして指さす先を視線で追えば、驚きました。老人が倒れているではありませんか。

 聞けば、その状況に遭遇した女性は救急の連絡をしていたところだと言われます。とにかく、脈をとってみますがよくわかりません。肩を叩いて声をかけてみますが、応答は全くない状態です。うっすら息はあるようです。再び肩を叩き声掛けを繰り返しますが、変化はありません。

 どうしたらよいのか困り果てて、女性に「寝かせて蘇生しましょう」ともちかけたところで、救急車のサイレンが聞こえ、時を置かず到着してくれました。「大丈夫ですよ」との救急隊員の言葉に心底安堵しました。幸い命には別条なかったようです。


 高齢化そして亜熱帯化の進む日本です。いつ何どきこのような事態に出くわしても不思議ではありません。その時どういう措置をしたらよいのか。しっかり学習しておくことの大切さを思い知らされた出来事です。




2017年7月18日

 私たちの町内には氏神様が二つあります。
 ひとつは770年ほど前に陸奥国塩竃神社を分祀した六所神社(祭神 猿田彦命)、残るひとつは700年ほど前に熊野国熊野神社を分祀した十二所神社(祭神 伊弉諾尊)です。ともに町内で持ち回りの氏子役によって、年中の祭礼が脈々と受け継がれてきました。

 そんな神聖なものであるにも関わらず不届きものがいるもので、長らく賽銭泥棒に悩まされていました。お金の管理を仰せつかった方は根気に回収をするのですが、絶妙なタイミングで錠は壊され、浄財が奪われることがしばしば。
「なんとかならぬものか…」と相談され、困ったあげく考案されたのが

『鍵をかけない賽銭箱』

 これは効果絶大で設置以来5年、未だにお金を抜かれたことはありません。もっともこの先いつまでも大丈夫という保証はありませんが 「鍵を設ければ、相手にヒントを与えている様なもの。鍵をなくせば泥棒も困るではないか。」という発想は、目からウロコです。




2017年7月6日

 大阪を訪れました。

 所用を済ませた後、近くの住吉大社へ参拝…ここは遡ること千八百年前、時の神功皇后が住吉大神を鎮斎されたことに始まるといわれており、御本殿は「住吉造」とよばれる神社建築としては最古の様式で、妻入りです。奥から第一本宮、第二本宮、第三本宮と直列に並び、第三本宮の脇に第四本宮が並列に並ぶという珍しい配置です。

 台風一過にもかかわらず曇った空からはポツリポツリと雨粒が落ちてきます。境内は人もまばら、驚いたことに外国からの旅人ばかり。堀に映る住吉反橋(太鼓橋)が雨のしずくの織りなす波紋にゆれる情緒は、きっと気に入っていただけたのではないかと思います。

 ちょうど昼食の時間でしたので、スマホで検索。訪れたのは大社の西北、路面電車の住吉停留場近くにあるウナギ屋『いづもや』さん。「千円で満足」との情報に、このご時世に本当やろかと冷やかし半分で…「よくぞ見つけた」といえるほど小さな店構えを発見、わくわくしながら古びた暖簾をくぐったわけです。

 店内も実に超レトロ  「…実にいいねエ」。訊けば戦後間もなく始められたといわれます。きっと七十年の間、そのままの佇まいなのでは…。そして壁には「鰻まむし」の値札が、なんと六百円から二千円まで並んでおります。何でも、ウナギの量の違いとか。ここは情報を信じて千円のものをオーダー、待つこと5〜6分、出された器の蓋を開けるとそこには、タレのよく混ざったごはんの上にそこそこの鰻が乗っているではありませんか。やや感動して、口に運べば…「ウッマァ〜」。


 口数の少ないおかみさんでしたが、まさに『物価へのチャレンジャー』です。同行の四人全員が感服のお店でした。




2017年6月28日

 NHKの朝ドラ…楽しみにしている方も多いことでしょう。
 斯く言う私も、数年前の『梅ちゃん先生』を手始めに、すっかり朝ドラファンとなってしまっております。特に現在放映中の『ひよっこ』なぞは、描かれている時代背景が自分のそれに近いこともあり、労働意欲を喚起するためのカンフル剤的効果もあるような気がします。都合悪く見逃しても、ちゃんとフォローしてくれるダイジェストやサイトなどがあり、ストレスとならないところも気に入っています。

 主人公のみね子が、おっとりとした茨城弁で「おとうさん〜」と行方不明の父に語りかけるセリフがまたいい…と思うのは、やはりこの年になった故のことでしょうかね。岐阜の山間部で幼少期を過ごした身にとって、なんとなくリズムが合います。
 今回は「書き下ろし」と聞いています。果たしてこれから3か月間どんなストーリーが展開されるのか、日々の楽しみとしたいと思います。




2017年6月19日

 犬山城を木曽の川面越しに臨む位置に『ボン・ムウ』というレストランがあります。建物からしてかなり古い歴史を醸し出している落ちついたお店です。
特にここのピザがおいしくて(個人的見解かもしれませんが…)、妻とともに年に幾度か訪れているのですが、先日ひょんなことからこのお店のことが話題になり、なんとなく甘酸っぱいようなそしてほのぼのとした気持ちに浸ることができましたので、きょうはそのことを少し…。

 同世代である彼は、奥様との恋愛時代から新婚のころ、このロケーションのいいお店へ足しげく通ったそうで、懐かしそうに笑みとともにゆっくり静かに語ります。あれから数十年の年月が流れているにもかかわらず、今なお昔の雰囲気を保ちつつ開かれていることを知り、殊のほか嬉しそうな表情を浮かべたのは言うまでもありません。

 木曽の流れを堰きとめた湖水の周りは、遊歩道として整備されています。一時間もかければ周回できるでしょうか。また、コンクリート造であった対岸のホテルも今は景観になじむ和風のものとなりました。

 若き日の思い出を愛妻と語らいながら、歩みをともにされてはいかがでしょうか。





2017年6月13日


 私たちの会社正面には、お地蔵さまが鎮座しています。古くは社屋北側の狭い路地にあったものですが、この地域の区画整理によって40年ほど前に今の位置へ移されたものです。
いわれはさだかでないのですが、なんでもこのお地蔵さまのおかげで終戦間際のアメリカ軍の爆撃から難をのがれられたとの話を、古老から聴いたことがあります。今は、ご近所の方々に花を飾られ、静かに目を閉じ平和な世がいつまでも続くことを祈られているような…

 さて、このお地蔵さまを雨風から守る覆堂。実は私どもが施工したものです。鉄筋コンクリート造なんですが、祈りの対象でもあることから、柔らかいイメージを損ないたくないという気持ちを何とか表現できたと自負していますがいかがでしょうか。
長い月日が、無機質なコンクリート面を味のあるものにしてくれました。
やはり自然は偉大な芸術家であると、つくづく思います。

 時代は流れ、昨今はポケモンGOのポイントにされているとかで、スマホを片手の往来もありますが、年月を超えて愛され続けてほしいと願うばかりです。




2017年6月5日


 さてみなさん、次のことばから仲間に入らないものをあげてください。

【 ネコ、ウマ、トンボ、イヌ、トビ、ノミ 】

わかりますか?
実はこれ、建築業界で使うことばから選んでみたものです。
正解は【イヌ】ということになりますが、興味のある方は業界のお知り合いに尋ねてみるのもおもしろいですね。
 さらに同じことばでも他で使うのと意味合いが違っている場合もあって、以前お客さまとの立ち合いで大工さんと打合せた時 「これで見切って…」とか「これを捨てにして…」とか話していたら、「どうしてみんな利用できないんですか?」と聞かれたこともあります。その意味については、ここに書くよりみなさん自身で職人さん等に聞いてみていただいたほうが職人とのおしゃべりのきっかけになりますよね。
 また今は一人前の顔している業界人でも、駆け出しの頃にはきっと業界言葉の勘違いでいろいろ失敗を経験しているのでは…。「『めがね持って来い』といったら本当に眼鏡持ってきやがった」 ある鉄骨屋のオヤジさんがぼやいていました。この場合は、常識的にメガネレンチのことです。
 私にも苦い思い出があります。「『無双クビ』買ってきてくれ」大工さんがそう言ったように聞こえました。そしてソレは確かに金物屋にありました。早速購入して意気揚々と差し出したのですが、「こんなもん どうやって使うんや!」と一喝後大工さんたちは大爆笑。
彼の欲しかったものは『無双釘』…で、私が買ってきた立派な犬の首輪は、しばらく工事中の床柱にくくりつけてありました。




2017年5月31日

 みなさんこんにちは!今回は少し建築に関するお話を綴ってみましょう。
 昨春は熊本を中心に大きな地震が連続して起こりました。震度階級の最大値7の揺れが繰り返すなどという経験は大多数の人々には初めてのことで、中には一回目の揺れの後ご自宅へ戻られて尊い命を落とされてしまった方もありました。

 この地震の影響もあってか、東日本大震災以降数が減りつつあった木造住宅耐震診断の申込み者数が、昨年度はかなり増えました。しかし、耐震診断は受けたものの耐震補強工事にかかる費用の大きさに、工事の実施に二の足を踏むのも事実です。

 そこで弊社がお勧めするのが、このホームページの【当社オススメ】でも紹介している「耐震シェルター」です。「イザという時に頼れる最後の砦」とでもいいましょうか。中でも給{田鉄工の『剛建』を推奨するのにはわけがあります。
 〈最後の砦〉である以上、多くの皆さんが救われるために…
「安価でしかも地元の工務店に組み立てて欲しい」という志しを貫かれています。大手メーカーからのお誘いもお断りされ、奉仕の精神で普及に取り組んでおられる社長さんの姿に共感するからです。

 この業界にもまだまだ「武士たち」が息づいていることに安堵を覚えますね。




2017年5月23日

大井川鐡道でSL(機関車はC56)に乗ってきました。

金谷駅から千頭(せんず)駅までの一時間余り…
 新緑の野山をなつかしさに揺られながら、ノスタルジーな時間を堪能することができました。もっともいろんなことへの配慮から、燃料は無煙炭を使っているということで、
「トンネルに入るとススで真っ黒!」
などという醍醐味は味わうことはできませんでしたが、連結部のジャバラが複雑に揺れる様や360度回転する扇風機など、幼い頃の残像そのままが実現しているのは感動的です。おとな4人では極めて窮屈な腰掛けで、駅弁をほおばる。実に楽しい旅でした。

古い車両を動かすために労力を惜しまない関係者の方々に、感謝です。




2017年5月15日

昨日は「母の日」。いかがお過ごしでしたでしょうか。
さて、話は全く変わりますが、やっと念願の名古屋市科学館のプラネタリウムを観覧することができました。オープンが平成23年3月といいますから、実に6年目の恋が実ったわけです。
 内径35mのドームに映し出された満天の星には、背筋がゾクッとするような感動を覚え期待は増すばかり。しかし座り心地のいいシートと学芸員さんのやさしい語り口に、いつのまにか本当の夢の中へ…。「おはようございます」の声で目覚めると、約1時間の星空の散歩は最終盤を迎えて、6年目の恋はあっけなく幕を閉じてしまったようです。でも気持ちはスッキリ爽やか。日常に追われる諸氏にはお勧めのスポットですね。

 ちなみに球体が空中に浮かぶ個性的な建物は、日建設計によるものです。




2017年5月9日

みなさんこんにちは!
永らくHPを通じてのメッセージをお休みしていましたが、リニューアルを期に思いつくままを発信してまいりたいと思います。
  4月28日付けで「女性の活躍促進宣言」を公表させていただきました。就労人口も減少する中、私たちの業界においても女性の活躍が期待されています。さっそく我が社にも1名、元気いっぱいの女子が入社してくれました。彼女のセンスが如何なく発揮できる職場を実現できればと願っています。