翌日、イチローグッズを手に入れた翔吾は、ほくほく恵比須顔だった・・・・のもつかの間、ニッコリ微笑った航に取り上げられた上に、くだんの手帳も裁断された挙句、焼却処分にあい、しばらく立ち直れないくらいのダメージをおってしまった。
航曰く・・・
「俺という恋人がいるんだから、ンな手帳は必要ないだろ? 女の方がイイってなら、俺にも考えがあるしな・・・」
「滅相もございませんです・・・・ハイ・・・」
すっかり尻に敷かれている翔吾である。
「だから、後悔するからやめろって言ったのに・・・・」
とは、慎司の弁である。
「あ゛ーっ! 俺を待っててくれたはずの、小百合ちゃん、知美ちゃんの電話番号があぁぁぁっ! 羽田のバカやろー!」
徹は、イチローグッズは取られるわ、手帳ももらえないわで、本気で悔しがっていた。
「徹・・・・」
慎司の周りに怒りのオーラがどす黒く立ち上っているのに気づいたが後の祭、目覚めてしまった慎司にいろいろイジメられて泣かされるハメになったのである。
結局、この賭けでおいしい思いをしたのは、イチローグッズと下僕・・・もとい、恋人を手に入れた航と、新たな楽しみに目覚めた慎司という、賭けをしていなかった二人だったのだ。
とはいえ、性格に少々・・・・いや、大いに問題を残すものの、美貌の恋人をゲットした翔吾と、賭けには負けた上に慎司に別の意味で泣かされるものの、それなりに幸せな徹もおいしい思いをしているのかも・・・・・・しれない・・・・?
おしまい♪