15

「ふーん・・ 図星なんだ?」
 人差し指で顎のラインを辿られて、真矢の身体に震えが走った。
「お・・・・岡崎は・・・」
「へぇ・・・岡崎って言うんだ? あの男・・・」
「岡崎は・・・誰にも言わないからって約束してくれたから・・ だから・・・・」
 佳尉は酷薄に笑った。
「センパイはそんな言葉信じたんだ?」
「だって・・岡崎は・・親友だから・・・・」
「口止めにキスくらいさせてやったの?」
「――!?」
 佳尉の指が首筋から鎖骨を辿り、シャツのボタンを外しはじめた。
「それとも、この身体を・・・ 好きにさせてやったの?」
「そ・・・そんなことしてない・・・」
「じゃあ、確かめなきゃ・・・ね・・・」
 一晩かけてね、と耳に直接囁かれて、真矢の背筋を電流に似た何かが走り抜けた。

「強情だね、センパイ・・・・」
 どんなに感じていても口唇を噛み締めて声を上げない真矢に、今夜も佳尉は焦れていた。
「他のことは従順なのに、どうして?」
「んっ・・・」
 時折、堪えきれずに洩れるうめき声にも、真矢の悦びが滲んでいて、佳尉の欲望を掻き立てる。
「ホラ・・・ もう一つ・・・・ もっと奥まで飲みこんで・・・・」
 蕾の中には既にビー玉が5つ入れられていた。
「あ・・ヤっ・・・もう・・・・」
 クチュリと、中に入れられたオイルが淫猥な音をたてる。
「痛くないだろ? オイルをこんなに入れて滑りが良くなってるんだから・・・」
 ビー玉と共に、指を押し込みながら、佳尉が言う。
「ホラ・・・これで6つ目・・・」
 内に深く差し込んだ指を動かすと、ビー玉が互いに擦れ合って真矢の敏感な部分を刺激した。
「―――っ!」
 佳尉は真矢の屹立が一気に硬度を増したのを見逃さなかった。
「淫らな身体になったね・・・ 後ろを弄られるだけで、前もこんなに感じるようになってさ・・・」
 佳尉は、後ろの蕾を弄る指をそのままに、雫を滲ませている真矢にも指を絡めて、蜜を搾り出そうと扱き始めた。
「さあ、出して見せて・・・・」
 真矢は涙を零しながら、佳尉の望みのまま、のぼりつめた。
 熱を放出して、ぐったりとベッドに沈み込んだ真矢は半分意識を飛ばしていた。
「センパイ。自分だけ気持ちよくなって終わりだなんて思わないでよね」
 真矢はうつ伏せのまま、顔だけを佳尉の方に向けた。
「今度は俺の番ね」
 佳尉は真矢の膝を立たせて、腰だけを突き上げるポーズをとらせると、ビー玉が入ったままの蕾にいきり立っている先端を押し当てた。
「か・・・佳尉っ!?」
 悲鳴にも似た真矢の叫びを無視して、佳尉は腰を押し進めた。
「ひぁ・・・・・くっ・・・」
「キツ・・・」
 先端で中のビー玉を押し上げてやると、真矢の身体が跳ね上がった。
「どう? いつもなら届かないような深いトコまで侵される気分は?」
 真矢は羽まくらに顔を押し当てたまま、ただ首を振った。何かにすがるように伸ばされた指は、強くシーツを握り締めた。佳尉はその上から自分の手を重ねて、握り込んだ。