「――っ!?」
真矢は思わず佳尉に歯を立てそうになった。
「ホラ・・・上のお口がお留守になってるだろ・・」
佳尉は真矢のお尻を軽く叩いた。
「う・・・っ・・・」
真矢は後ろから背筋を伝ってわきあがってくる快感に耐えながら、佳尉を愛撫した。
「そう・・・イイよ・・・」
佳尉の指が真矢の髪を優しくすくように動く。口の中の佳尉は真矢の口に収まりきれないほど成長した。
「一緒に達こうか・・・」
佳尉は上体をかがめると、後ろからの刺激で勃ち上がった真矢をそっと握った。そして、バイブのスイッチをマックスに押し上げると腰を動かして真矢の喉の奥を犯した。
真矢が佳尉の手の中に白濁を放ったその瞬間、佳尉は真矢の口から自身を抜き去った。
一瞬何が起こったのかわからなかった。鼻先に熱い飛沫が散ったかと思うと、青臭い匂いが拡がった。
「あ・・・」
顔にかけられたのだとわかったのは、頬から伝い落ちたモノが見えたからだった。
「イヤだった? ごめんね。一度やってみたかったんだ」
ティッシュで真矢の顔をぬぐいながら、佳尉は謝った。ひととおり綺麗にすると、佳尉は清めるかのように真矢の口唇を吸った。
「・・・っ・・・」
後ろに埋められたオモチャは、まだ動いていた。佳尉の激しくなって行くくちづけに、真矢は再び身体が熱くなるのを感じていた。
「ふふ・・・ 気に入ってもらえたんだね・・」
佳尉は真矢を仰向けに押し倒すと、胸で存在を主張して勃ち上がっている飾りを舌でなぶりはじめた。
「ぁ・・・」
思わず声が洩れそうになって、真矢は必死で口唇を噛み締めた。佳尉の手はもう一つの飾りをつまんだり引っ張ったりしている。
「ココ、そんなにイイんだ? 女のコみたい・・・」
佳尉が面白そうに言うのが遠くに聞こえる。真矢は達きたいのに達けないもどかしさに、腰を揺らめかせた。
「っく・・・」
腰を捻った途端、バイブがイイ場所にヒットしたのか、凄まじい快感が電流のように走り抜けた。真矢は佳尉に胸を弄られながら白濁を吹き上げた。
佳尉は、続けざまに達かされてぐったりしている真矢から、装着しているベルトを外して、動きつづけているバイブを抜き去った。
「すげぇ・・・・ もうトロトロ・・・」
痺れたようになっていて、すっかり綻んで閉じきらない蕾に指を挿れて掻き回しながら、佳尉は準備万端整った切先をあてがった。
「今度は一緒に達こうね・・・」
佳尉は真矢の両脚を肩に担ぐと一気に真矢の最奥を侵し、そのまま激しく腰を使い出した。
太陽が黄色く見えるとはよく言ったものだ。
真矢は明け方まで佳尉にいいようにされていたが、今日の講義は外せないと、軋む身体に鞭打って学校に来ていた。
「藤枝・・・愛されてるんだな・・・・」
「岡崎・・?」
机に突っ伏している真矢の隣に、いつのまにか岡崎が座っていた。
「俺が代返してやったのに、ホントに真面目なんだな」
「だって・・・」
「ノートなら、俺がちゃんと取ってやるから、今日は寝とけ」
親友としてのスタンスを保ったまま、岡崎とは同じ大学でずっと付き合っていた。
「ありがと・・・・ いざとなったらお願いするかも・・・」
げっそりやつれた顔に微笑みを浮かべる真矢に、岡崎は頷きながらも苦々しい思いで見ていた。