気がつくと、真矢はベッドの上に転がされていた。
「あの・・・ほ、ほんとに・・?」
嬉しそうに圧し掛かってくる佳尉を両手で突っ張りながら、真矢は訊いた。
「んー、ホントだよ。だって、センパイもいい年してるのに、いつまでも未経験じゃ、恥ずかしいっしょ?」
高校3年の男子の何パーセントが体験済みなのか知らないけど、その99パーセント以上がきっと抱く側なのだと思う。
「で・・でも・・・僕・・・どうしたら・・・」
真矢の戸惑いがわかって、佳尉は宥めるように軽いキスを落とした。
「大丈夫。今日は俺に任せてて。男相手にするのは初めてだけど、後ろでスルのはやったことあるから・・」
そう言いながら、佳尉は震える真矢のシャツのボタンを外しはじめた。
「ゆ・・・・湯島くんっ!?」
驚いて悲鳴を上げたけど、佳尉の人差し指で口唇を封じられて、身体も金縛りにあったように動かなくなってしまった。
「ベッドの上で『湯島くん』だなんて無粋な呼び方はしないで欲しいな・・・」
「え・・・え・・・?」
一度にいろんなことを経験させられて、完全に混乱してしまった真矢をギュッと抱き締めると、佳尉はそっと囁いた。
「俺のことは佳尉って呼んで・・・」
「か・・い・・?」
怯えたように涙目で見上げる真矢が可愛くて、佳尉は嬉しそうに微笑った。
「ホント、年上には見えねーな」
「ご・・・ごめん・・・・」
「怒ってねーよ。カワイーって言ったろ?」
シュンとしてしまった真矢の顎をそっと持ち上げると、これ以上前置きはいらないとばかりに、佳尉は深く口唇を重ねた。
くちづけがどんどん下がって行く。口唇から顎、首筋には所有の印を刻み付けた。胸の飾りを舌で弾いてやると、身体が跳ね上がる。
「感じやすいんだ・・・ホントに掘り出し物だったかも・・」
佳尉の声は嬉しそうに弾んでたが真矢はひたすら耐えていた。思わず叫び出しそうになるのを、口唇を噛み締めて。
「声・・・我慢しないで出してよ」
佳尉のお願いだったが、真矢は首を振って拒んだ。浅ましい姿を見せて佳尉に呆れられたくなかった。
「強情なんだな・・・・身体はこんなに素直なのにな・・・」
まぁイイけど・・・とつぶやいて、佳尉は真矢を感じさせることに専念した。
半分頭を擡げて心もとなげに震えている真矢をそっと握ると、堅く芯を持ちはじめた。
「っ!?」
真矢が息を飲むのがわかって、佳尉はゆるゆると手を動かした。
「気持ちイイ?」
尋ねると、コクコクと必死な様子で頷く真矢が可愛くて、佳尉は焦らすことなく真矢を開放させてやった。
「んっ・・・」
小さくうめいて、真矢は弾けた。ぐったり弛緩する体をうつ伏せにすると、佳尉は双丘を割り開いて隠れた蕾を露にした。
「ゆっ・・湯島くんっ!?」
思いがけないことをされて、真矢は悲鳴を上げて抗った。
「佳尉だろ? 大人しくしないと傷ついちゃうよ・・・」
窘められて、真矢は抵抗をやめた。イヤがったら佳尉はもう相手にしてくれなくなるかも知れない。そう思うと身体が強張った。
「そうそう・・・・ちょっと気持ち悪いかもしれないけど、スグにヨくしてあげるから・・・・」
背後で佳尉が笑うのがわかった。
「っ!?」
敏感な粘膜に冷たいものを垂らされて、真矢は小さく悲鳴を上げた。
「ゴメン・・・・冷たかった? でも、スグに慣れるから・・・・」
襞に塗り込められて、真矢は竦みあがった。佳尉に見られていると思うだけで、羞恥のあまり消えてなくなってしまいたくなった。
全身を朱に染めて、枕にしがみついて耐えている真矢がいじらしくて、佳尉は今日は優しくしてやろうと思った。
ツプ・・・と濡らした蕾に人差し指を挿れると、キュッと食いついてくる。佳尉は中に入った時を想像すると、下腹部に熱が集まるのを感じた。
「そんなに食い締めないで・・・・俺の指を食いちぎるつもり?」
低く囁いてやると、真矢は泣き出しそうな顔で振り向いた。