「あぁっ・・・・・亜南・・・っ・・やめ・・ろっ・・」
 伊織の口はひっきりなしに拒絶の言葉を紡いでいたが、俺は完全無視を決め込んでいた。
「やめちまってもいいのか? もうこんなになってるクセに・・・」
 そう言って堅く張り詰めているモノを舌で舐め上げてやると、伊織の身体はベッドの上で跳ね上がった。
「あっ・・・・・ン・・・」
「無理すると身体に毒だぜ。我慢しないで出しちまえよ」
「イヤ・・・っだ・・やめろっ・・」
 伊織の声は悲鳴に近かった。昇り詰めるのもスグだろう。俺は先走りでグッショリ濡れている伊織を咥えると、口唇で軽く扱きながら吸い上げた。
「イヤあぁっ!」
 甲高く啼いて、伊織は精を噴き上げた。


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「な・・・なんでこんなやり方・・・・知ってるんだよ・・・」
 俺が息も絶え絶えに訊くと、亜南はあっさり白状した。
「部室にあるんだよ・・・ありとあらゆるこの手の本がさ・・・・ハウトゥ本とか、ヘアヌード写真集とか・・・『さぶ』なんてのもあるんだぜ」
「そっか・・・それでそんなに慣れてるのか・・・ダレで練習したんだ?」
 俺以外のダレかと、こんなことをしたのかと思ったら、無性に腹が立ってきた。でも、亜南は目をまん丸にした。
「ちょっと待てよ。俺、こんなことするのは伊織が初めてなんだぞ。だから失敗しないように必死なんだから、あんまりいじめないでくれよ」
 今度は俺が目を丸くする番だった。
「そっか・・・それを聞いて安心した・・・どうやら俺は自分で思っていたより嫉妬深かったようだな・・・」
 そしておもむろに、天を仰いでいる亜南をやんわり握ってやると、それだけで暴発してしまった。
「う・・・あっ・・・」
「え・・・・?」
「バ・・・バカヤロー! 俺・・・俺・・必死でガマンしてたのにぃ」
 亜南の泣き出しそうな顔は、真っ赤になっていた。
「ゴメン・・・気を取りなおしてくれ。もう一度イケるだろ?」
 一度達って萎えかけている亜南を咥えてやると、一瞬で硬度を取り戻した。
「うぐっ・・・・」
 デカイ・・・・・
 喉が詰まるかと思ったが、我慢して愛してやる。
「伊織・・・すげぇイイよ・・・」
 舌を絡めたり、くびれに軽く歯を立ててやると、亜南はグンと容積を増した。上目使いに見上げてやると、亜南は気持ち良さそうに目を細めて俺のすることを見ていた。
「あぁっ・・・伊織・・・で・・・出るっ!」
 髪の毛を掴まれた瞬間、喉の奥に奔流を叩きつけられて、俺は思いきり噎せこんでしまった。
「ゲホッ・・ゴホッ・・・」
「ごめん・・・伊織・・・」
「気に・・するな・・・ゲホッ・・」
「ありがとう・・・すっげぇ気持ちよかった・・・」
 シーツに沈められて、いよいよなんだなと思った。

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