「そのままじっとしてるんだよ」
 臣は俺の両膝を立てて開かせると、その間に顔を伏せて、そこで存在を主張している俺の分身を咥えた。
「ひゃっ!?」
 熱い粘膜に包まれた瞬間、達きそうになったけど、臣は指の輪で根元をきつく戒めた。行き場を失った灼熱は俺の身体の中を渦巻いた。
「ヤだ・・イジワルしないでよぉ・・・」
 根元を縛められたまま、舐めたり吸ったり噛んだりされるうちに、腰が揺らめきはじめると、臣はやっと口を離してくれた。
「もう少しガマンするんだよ」
 臣はさっきと同じプラスチックのボトルの液体を指に塗すと、俺の両脚の奥に差し入れてきた。
「ココで気持ちよくなるまでちゃんと教えてあげるからね」
 まだクスリが効いているのか力が入らない俺の肛門に、臣の指がゆっくりと根元まで挿入された。
「忍の内部はとても熱いね。火傷しそうだ」
 片手で俺のペニスを弄って、もう片手でゆっくりと抽挿しながら臣はうっとりとした表情で言う。
 内部を探るように動き回る指が2本3本と増えていくにつれて、圧迫感も倍増していく。でも、そのポイントにヒットした途端、俺の腰が弾んで達きそうになった。
「あぁ、ココだね。気持ちいい? 達きそうかい?」
 俺は早く解放して欲しくて、コクコク頷いた。でも、達きそうになるとはぐらかされた。
「限界までガマンした方が、達った時に数段気持ちイイんだよ」
 臣はそう言って、俺が泣き出すまで何度も何度も焦らし続けた。
「達かせてって可愛くおねだりしてごらん」
「お願い・・・達かせて・・・」
 早くどうにかして欲しくて、乞われるままにその言葉を口にすると、臣は嬉しそうに笑った。
「よくガマンしたね。達っていいよ。見ててあげるから、いっぱい飛ばしてごらん」
 散々焦らされた後だったので、前と後ろで一気に追い上げられると、自分で慰めるのとは比べ物にならないほど感じまくって、俺はお尻に臣の指を咥え込んだまま、信じられないような嬌声を上げて精を放った。

「可愛い・・忍・・」
 俺の中から指を抜き去ると、臣はうっとりと囁いて俺に覆いかぶさってきた。ふと目に入った臣の中心には、内藤会長に負けず劣らずグロテスクなモノがそそり立っていた。
「そ・・それ・・・俺に挿れるの?」
 答えはわかっているけど一応訊くと、臣は口唇にコンドームのパッケージを銜えてニヤリと笑った。
「イヤだ・・怖い・・・・」
 手早くコンドームを着ける臣を見ていたら怖くなって、情けないけどまた涙がボロボロ溢れてきた。
「大丈夫。ちゃんと僕が軟らかくほぐしてあげたから痛くないはずだよ」
 ぐずぐずと泣き言を言う俺の口唇に、臣はなだめるようなキスを落とすと、指が抜かれて物足りなくなったソコに凶器をあてがった。
「好きだよ・・・だから僕を受け入れて・・・忍・・」
 クスリで力の入らない身体は、あっさりと臣の侵入を許した。でも、指とは比べ物にならないくらいの圧迫感に息が止まった。
 身体の奥深くまで灼熱で貫かれる。痛いのか熱いのかわからない不思議な感覚に囚われて、俺はギュッと目を閉じた。
「あぁ・・・イイよ・・・忍・・」
 臣の声は上ずって掠れていて、とても悩ましく聞こえた。
「動くよ・・僕にしがみついておいで・・」
 早く何とかして欲しくて、俺は臣の言うとおりに背中に腕を回した。
「忍・・・忍・・・目を開けて僕を見て・・」
 目を開けると、気持ち良さそうに目を細めている臣の顔が見えた。
「気持ち・・・イイ・・の?」
 俺が訊くと、臣は緩やかに腰を使いながら頷いた。
「すごくイイよ・・忍の内部は熱くてキツクて・・・でも優しく締めつけてくるんだ・・・想像以上だよ・・・ねぇ、忍は? 気持ちイイかい?」
 反対に訊かれたけど、灼熱感と圧迫感が凄まじくて息をするのが精一杯で、気持ちイイかどうかなんてわからなくて首を振った。
「わかん・・ない・・・でも・・・熱い・・融けちゃうよ・・」
 揺すぶられながら切れ切れに俺が言うと、臣は俺の胸を指で摘んだ。
「あっ・・・」
 背筋を走り抜けた電流にも似た何かが、コレが快感なのだと教えてくれた。

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