「やだ・・・あ・・・出る・・修ちゃん・・・離して・・・出ちゃうよぉ・・・」
翼は泣きながら抵抗していたけど、さっきまで青ざめていた頬は上気して朱に染まっているし、目も口唇も潤んでとろんとした表情はなんとも艶めかしくて、ギャラリーの劣情を煽ったようだ。何人もが自分の股間を抑えて前かがみになっているのが目に入った。
俺もなんだかヘンな気分になってきて、胸の中にもやもやしたものが浮かんだ。
「いやぁぁっ・・・んっ・・・」
やがて甲高く泣いて、翼は内藤会長の手の中に吐精した。涙でぐちゃぐちゃになった顔だけど、なんだか可愛くて、俺はポケットからハンカチを出してきれいに拭いてやった。
「潤滑剤がなければ、精液で代用することもできます」
櫻田寮長の説明に、内藤会長は翼が放ったモノで濡れた指で翼の最奥の蕾に触れた。
達ったばかりでぐったりとしていた翼は、あらぬ場所を探られて、再び暴れだした。
「ヤだぁっ! 修ちゃん、やめて!」
しかし、縦も横も翼より遥かに大きい内藤会長にのしかかられると、身動きが取れなくて、翼は大声で泣き出した。
「もうっ! 修ちゃんのバカバカバカ」
思い切り罵ってるようで、でも傍で聞いていると『イヤよイヤよも好きのうち』にしか聞こえなかった。
「最初は人差し指からゆっくりと挿入します。拡張するような器具もありますので、手に入れられるなら使用するとよいかもしれません。ただ、デリケートな部分ですので傷つけないよう、焦らずに慎重に行なってください」
顔色も変えずに、淡々と説明する櫻田寮長は、なんだかサイボーグみたいに思えた。
「あっ・・あっ・・・ぅん・・・」
内藤会長の指が翼の蕾に出入りする度に、くちゅくちゅといやらしい音を立てる。小さな音なのにシーンとした室内に響くように聞こえた。
「指1本がラクに出し入れできるようになったら、もう1本添えて徐々に慣らします。聞いたことがある人もいると思いますが、奥の方には前立腺というとても感じる部分があります」
内藤会長の指は翼のその部分を捉えたようだ。翼はヒッと息を飲んで、釣り上げた鮎のように身体を弾ませた。
「指が3本、もしくはそれ以上楽に出し入れできるようになってからペニスを挿入するようにしてください。無理をすると絶対にケガをさせることになります。受け入れる人も身体の力を抜くと、比較的痛みも少ないでしょう」
翼の準備が整ったのか、内藤会長もズボンのファスナーを下ろして、前をくつろげた。そして取り出したモノに、ポケットから取り出した避妊具を装着したけど、それはとても1学年しか違わないとは思えないシロモノだった。色も形もグロテスクで正視できなくて、俺は目を伏せた。
「翼・・・力を抜いて息を吐くんだぞ」
内藤会長は翼から指を引き抜いて、くるっとうつ伏せにして腰を高く掲げさせると、ゆっくりと侵していった。
「あぁっ!」
翼に握り締められた手が痛い。それだけ翼も痛みを感じてるんだろうか。俺はなだめようとして、翼の髪を撫でていた。
「最初はこの動物の交尾のような体位ですると、負担がかからないでしょう。おなかの下にクッションをあてがってもいいですね」
内藤会長は翼の強張りが解けるのを待って、腰を使い始めた。最初はゆっくりと小刻みに、やがて翼の吐息が甘く熱を帯びてくると、長いストロークに変わっていった。
「あっ・・・あっ・・修ちゃん・・・」
「翼・・・好きだ・・・」
「僕も・・・好き・・ずっとずっと好きだった・・・」
俺は翼に手を離してもらえずに、二人が愛を交わすすぐ側で目のやり場にも困って、どうしたらいいのか途方に暮れていた。
「あ・・・またイく・・修ちゃん・・・もぅダメ・・・イッちゃうよぉ・・・」
翼の切羽詰ったような悲鳴に、内藤会長は抽挿を止めると繋がったまま、赤ちゃんにおしっこをさせるようにひざの裏から脚を抱えあげて、胡坐をかいた自分の脚の間に座らせると、そのまま背後から突き上げ続けた。
まるでみんなに見せつけるかのように大きく脚を開かされた格好の翼と、手をつないだままの俺は向かい合う形になったので、結合部分が丸見えになってしまった。
内藤会長の凶器(にしか見えないモノ)が抽挿されるリズムに合わせて、真っ赤に充血した粘膜が見え隠れして、グチュグチュといやらしい音をたてていた。
翼のペニスは触られもしないのにまた勃ち上がっていて、先端に透明な雫を浮かべてフルフルと揺れているのがなんだか可哀想に思えた。
俺は慰めてやりたくなって、繋いでいない空いている手でそっと包むように握ると、優しく扱いてやった。