ロッドの改造・ロッドの修理に関してはBASSリメイクのページや
カスタムロッドに関するQ&A・カスタムロッドの作製のページも参考に御覧下さい
Q:
バスロッド以外の雷魚・トラウト・ソルトウォーター用ロッドでも改造してもらえるのでしょうか?
A:
基本的にルアーロッドであれば改造可能です。 アユ竿やヘラ竿等の専門的な技術を必要とする以外のロッドで、パーツ等が入手可能ならば、フライロッド・舟竿等でも改造依頼に応じております。
Q:
折れた釣竿を修理する事は可能でしょうか?
A:
現在の釣り竿はグラスやカーボン繊維を樹脂で固めてあり、これが折れるという事は繊維は断裂することです。 破れた布の繊維を繋ぐ事が出来ないのと同じで、切れたグラス・カーボン繊維を繋ぐ事は物理的に不可能です。
しかし、布の破れを接ぎ当てで補修する様に、折れた部位を補強パイプで継いで釣り竿を修理する方法はあります。 折れた部位の内側や外側に補強のパイプや棒を介し接合して継ぐ方法で、2ピースロッドを接着する様なな構造だと思って下さい。 ただ、補強の為に修理部が曲がり難くなってアクションが変化しますし、修理部周辺と強度差が出る為に接合部以外に無理な負荷が掛かった際に破損する恐れもあるので、釣り竿によっては修理出来ない場合もあります。
修理を専門にしている所で、折れた竿でも外見が殆ど元通りに直せるという広告があります。 この種の修理は折れた部分より下部のガイド部分でロッドを切断し、調子や太さの似た別のブランクを接合する手法でしょう。 確かに接合部のブランク内部にソリッド等の補強材を入れ、上にガイドを取り付ければ外見的に接合部は目立ちません。 ガイドのフット部がギブスの様な補強の役目もするので、強度的にもある程度は安心できます。 しかし、元のブランクとは異なるブランクなので強度・アクション・感度等が当然異なってきます。 それによるトラブルの可能性は否定出来ないので、技術的には可能でも当店では行いません。
元と異なるブランクを途中で継ぐ位であれば、いっそブランク全体を交換してしまう方が良いでしょう。 折れたロッドのグリップに新しいブランクを接合し、取り外したガイドを利用してカスタムロッドを作ってしまうのです。 問題は好みに合ったブランクが見つかるかどうか、そのブランクとグリップが径等で接合可能かどうかです。 これは個別に検討せねばなりませんが、この折れ竿の部品を利用してカスタムロッドを作るという手法による例は何件もあります。
トップ部が少し折れた位なら、折れた部分にトップガイドを取り付け、トップ寄りのガイド位置を変更して修理します。 長さ・調子・硬さも異なった竿になりますが、実用的には十分通用する様になります。 ガイド位置を変更するので、元々ガイドが付いていた位置にコーティング剤の跡が残ったり、塗装は剥がれる場合がありますが、然程目立つ事はないと思います。
Q:
グリップを完全に交換して、他メーカーのロッドとソックリにグリップカスタム改造できますか?
A:
メーカーによってオリジナルデザインのパーツを使用している場合は、そのパーツが入手出来ないので完全ソックリには改造できません。 たとえば、ダイワ・シマノ・メガバス・エバーグリーン等各社は、オリジナルデザインのリールシートやデコレーション金属パーツを使っていますので、完全にコピーしたデザインには出来ません。
折れたロッド等からメーカーオリジナルのパーツを取り外して使用できる場合があります。 折れたロッドが入手出来るかどうか、パーツを上手く取り外せるかどうか、サイズ的に改造するロッドに使用出来るかどうか等々の問題があり、簡単な事ではありません。
しかし、入手可能な市販パーツを使用したり加工して、良く似たイメージのロッドに仕上げる事は可能です。 特にコルクやEVAを削り出して、オリジナルのロッドのイメージに近づける事は当店の改造の得意分野です。 ロッド改造やカスタムロッド完成品の写真を参考に御覧下さい。 ⇒ ロッド改造・ロッド修理例の写真集へ ⇒ カスタムロッド完成例写真集へ
Q:
セパレートタイプのグリップに改造しようと考えているのですが、セパレートグリップのメリットは何でしょうか?
A:
よくセパレートグリップの方が軽いと言われますが、外見上の印象であり、実質重量はワンピースグリップと大差ありません。 それより大きなメリットは操作性です。
ルアーにロッドアクションをつけたりピッチングで投げる際、グリップの中央部が腕に当たったり擦れたりします。 グリップ中央部が細いセパレートグリップは、腕にあたったり擦れたりし難いので、スムーズにアクションをつけたりピッチングする事が出来ます。
通常のキャストをし、グリップを抱えてリーディングする場合やロッドを立ててシェイキングする使い方に限定するならば、あえてセパレートグリップに改造する必要はありません。 様々な使い方をするならば、セパレートグリップや、グリップ中央部を細くしたシェイプドグリップの方がメリットがあると考えられます。
Q:
グリップの材質でコルクとEVAとではどちらが良いのでしょうか?
A:
ハッキリ言って個人の好みで、どちらでも良いです。
コルクはコルク樫の表皮に近い部分で、軽くて適度の硬さと軟らかさを持ち、濡れると滑り難いというロッドグリップには最適な素材です。 ヤスリとサンドペーパーで加工できるので、工作機械を持たない方でも加工可能と言う利点もあります。
欠点は天然素材故に品質にバラつきがあり、グレードの低い物は穴だらけで使い物にならない場合もありあす。 最近は原産地において、コルク樫を伐採して商品価値がより高い木材に植え替えられる等し、良質のコルクの入手し辛くなり、価格も高騰気味です。
EVAはエチレン酢酸ビニールコポリマーの略称で、食品の包装紙・紙コップのコーティング等にも使われる、人体に害が殆んど無い合成樹脂です。 これに着色してスポンジの様な発泡素材にした物がロッドのグリップに使われています。 、丈夫で温度・溶剤にも強く、柔軟性もある上に発泡具合で硬さも変える事が出来、これもロッドグリップには最適の素材です。 コルクと比較して価格が安く、品質にバラつきが無いのも利点です。
欠点は加工し辛い事で、切ったりするのは楽ですが、削って整形するには旋盤などの切削機械がないと上手くいきません。 この為、切削機械を持たない方は、好みのデザインにパーツを加工する事が困難で、市販パーツをカットして長さを調整する位しかないでしょう。
Q:
EVAグリップが凹んでしまいました。良い直し方はないですか?
A:
凹みの程度にもよりますが、温めると凹みは直ります。 EVAはスポンジの様に空気の層が細かく入っているので、温めて軟らかくなったところに内部の空気が膨張すれば形状は回復します。 但し、EVAが古くて劣化していると上手く回復しない場合があります。
温めるにはドライヤーを使用して、ユックリ時間をかけて温めてます。 直火は厳禁、多少の直火ではEVAが溶けたり燃えたりしませんが、修復不能な変形を起こす可能性があります。 またドライヤーでも加熱し過ぎると、冷める時にとEVAが収縮してグリップが細くなったり、短くなってしまう場合があるので、加熱は程々にしなければなりません。
凹みが酷くてどうしても復元しない場合は、グリップのEVAを交換する他はありません。
Q:
グリップEVAにテカリが出たり、コルクが汚れた場合の綺麗にする方法を教えて下さい。
A:
グリップのEVAにテカリが出たり、コルクが汚くなるのは手垢が原因なので、手垢を落とせば綺麗になります。
専用の汚れ落としも市販されていますが、お湯と台所用洗剤を使って洗えば手垢は落とせますし、消毒用アルコール(メタノール)を染込ませた布で擦っても綺麗になります。
EVAの場合はスポンジ状の目に手垢が入り込んでいるので、洗う際に使い古しの歯ブラシを使って軽く擦るのも有効です。
コルクグリップは洗って擦ると、穴埋めしてあるパテが剥がれてくる場合があります。 通常の使用でもパテが少しずつ剥がれているので、清掃後に市販のコルクパテを使って穴埋めし直すと更に美しくなります。
ユーザー個人でも出来る作業ですが、ご依頼があればお受けしております。
Q:
ガイドの修理・交換を依頼したいのですが、何番目のガイドかという表示方法が判らないので教えて下さい。
A:
ガイドの取り付けの順番で1番ガイド・2番ガイドという言い方には2種類のパターンがあります。
@ トップガイド側から、トップガイド・1番・2番・3番・・・とし、最後がバットガイド
A バット部側から1番・2番・・・とし、最後がトップガイド
があります。
当店では以前はAの名称で営んできましたが、現在は@が主流となっている為に今後は@で統一します。 よって、修理・交換依頼の際のガイドは@の名称パターンで御指定下さい。
Q:
ステンレスフレームガイドをチタンフレームガイドに交換すると、ロッドの感度は上がるのでしょうか?
A:
サイズの同じ物であれば、ステンレスフレームより軽いチタンフレームガイドの方が感度は上がります。
感度に重要なのはロッドのブランク自体とグリップ構造によるところが大きいのですが、ロッドの重量バランスも大きな影響があります。 ラインを通じて僅かな負荷が掛かったのを感知できるかどうかがロッド感度の良し悪しであり、ロッドの先端部が重く感ずる
(いわゆる先重り、持ち重り) ロッドほど僅かな負荷を感じ取れません。 ガイドが軽くなれば、先重り感が軽減され感度がアップし易くなります。
ロッドの感度をアップする為に、軽い材質のガイドや小型のガイドに交換する事は有効な手段です。 但し、基本的に重量バランスが悪いロッドはガイド交換だけでは十分感度アップが出来ないので、グリップエンドにウェイトを取り付けたりしてバランスを見直す必要もあります。
Q:
ガイドをダブルラッピングにした方が丈夫になると聞きましたが、現在持っているロッドもダブルラッピングにした方が良いのでしょうか?
A:
ダブルラッピングとは、ロッドのブランクの上に一度スレッドを巻いてコーティングし、その上にガイドを取り付ける方法です。 一部の市販ロッドには下巻きにコーティングせずにガイドを取り付け、その上からのコーティングのみで処理する簡易なダブルラッピングされている物もあります。 ガイドの金属製のフット部がブランクにメリ込むのを防止する為に、ガイド取り付け部を補強しているのであって、ロッドのパワーが上がるわけではありません。
トローリングでカジキを狙ったりキャステキングでGTを狙う為のロッドは、ガイドのフット部がブランクを傷つけて破損せぬ様にダブルラッピングしてあります。 パワーゲームの釣りにはダブルラッピング必要ですが、バス・トラウトの場合はモンスター級といってもソルトウォーターの大物とは比較にならないので、一般的にはダブルラッピングは不要です。
例外的に非常に肉厚が薄いブランクのロッド、特に軽い高弾性ロッドの場合はガイドのフットが少しでもメリ込むと一発で折れてしまう可能性もあるので、ダブルラッピングにした方が良い場合もあり、現実にダブルラッピングになっている高弾性カーボンの市販ロッドがあります。 それ以外の日本の淡水の釣りでは、超ヘビーカバーで1mオーバーのライギョを狙う場合にダブルラッピングにした方が良いかもしれない位です。
ブランクさえ丈夫であればダブルラッピングを考えるよりも、ガイドフットがしっかりとスレッドで巻き上げられている事と、硬度と柔軟性を兼ね備えた耐久性の高いコーティング剤で十分にコーティングされているか否かの方を重視すべきでしょう。
Q:
古いロッドを持っているのですが、ガイドの数が6個と少ないのです。 これをニューガイドコンセプトにガイド交換してガイド数を増やすメリットはありますか?
A:
ガイド数が増す事によって、ロッドの曲がりの支点が分散されます。 これにより、ロッドはスムーズなベンドカーブを描いて曲がり、各支点となるガイド取り付け部の負担が軽減します。
ガイド製造技術の発達により、小径でも抵抗の少ないガイドリングと細くても強度のあるガイドフレームが出現し、ガイド数が多くても軽く仕上げれる様になったのがニューガイドコンセプトです。
軽く為にロッドの反発力を生かせ、スムーズなベンドカーブを描く事により、飛距離・感度・シャープさがUPし、店主の私は個人的にロッド・ガイドへの負担も軽減する事によりロッドの耐久性もUPすると考えています。
使用するルアーによっては、ロッドがシャープで反発力が高過ぎると使い辛い場合があります。 シャープさを嫌って、あえて旧タイプのガイドセッティングをしたり、ニューコンセプトでも軽いチタンではなく重量が多少重くなるステンレスフレームを選択してあるロッドも存在していています。 つまり、ガイドシステムを変えると多くのメリットはありますが、使用感が異なるロッドになると言う事を認識して下さい。
ガイド交換での作業上の問題もあります。 ガイドの数が増えてガイドの取り付け位置が変る為、外したガイドの痕がロッドブランクに残ります。 アンサンド・無塗装のブランクならば殆んど問題なく痕を消せますが、塗装されたブランクは痕が多少残ったり、ガイドを外した際に塗装が剥がれる可能性があります。 塗装が剥がれ易いロッドかどうかはメーカーや機種によって異なり、ガイド交換をお薦め出来ない場合もあるので、まずはご相談下さい。
Q:
どんなロッドでも修理・改造できるのでしょうか?
A:
修理・改造は基本的に現物を精査してからでないと修理・改造の可否判断が出来ないものです。 事前の問い合わせでは、現在の状態を明確にお伝え願います。 既に何らかの改造を程している場合や破損した状況等は、特に詳しくお伝え願います。 お伝え頂いた状態と現物の状態が異なる場合や破損に至った状況が説明と異なると判断した場合、改造困難・改造は可能でも強度的に不安が残る等の場合は、一旦依頼をお受けした後に持込・送付されてからでも依頼をお断りして返送する場合があるので御了承下さい。
Q:
ロッドの改造を依頼したいのですが遠方の者です。 どうすれば良いのでしょうか?
A:
まずはTEL・FAXやメール ⇒改造・修理の注文ページへ などでお問い合わせ頂き、どのようにロッドを改造するかを打ち合わせします。 改造内容が決定したならば、改造内容・御名前・連絡先等を書いたメモを同封して宅配便でロッドを送って下さい。
ロッドを送る場合は、破損しないように丈夫な紙筒・塩ビパイプ等に入れて宅配便で送って下さい。 ホームセンターで4m¥600〜800位で売っているボイド管(丈夫な紙筒)を切って使うと便利です。 返送にも使用するので、特にロッドを延長する改造の場合は、改造後のロッドでも入る様に筒の長さは十分に余裕をもたせて下さい。
ロッド等の長尺物は運送会社によっては、断られたり、運賃が高い場合があるので、何件かの運送会社に問い合わせて確認してください。 お住まいの近くに通販を行っているショップがあれば、そこに頼んで送ってもらっても良いでしょう。
宜しければ参考に見てください。 ⇒ ロッドを送付される場合の方法と費用 へ
返送時の運賃もサイズ・場所・受け取り方法で異なります。 短いロッドなら近隣で千円台、遠方でも2千円台で御自宅へ送れ、長尺物でも運送会社の営業所所止めなら短いロッドと同じ程度です。 ですが長尺物を自宅まで配達する場合は¥2000〜5000位費用がアップする場合があります。
改造が完了したならば、メールに完成した写真を添付して報告します。 その際に費用・振込先等も合わせて連絡致し、代金の御入金が確認できた後にロッドを返送させて頂いております。 但し、パーツが高額の場合(グリップ部のパーツ代が¥15000以上の場合等)や当店での使用頻度が少ないガイド等のパーツ使用の場合は、パーツの一部の費用を前金で頂きます。 |