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Vol.60 「春先のバス釣りに関するヒント」 2024.4.7
4月に入り、バスもネイティブトラウトも本格シーズンになってきました。 最近の店主はカープやナマズばかりですが、今回は春先のバス釣りに関するヒントを書きましょう。
春はバスの産卵期・スポーニングシーズンだと言われます。 ですが、その時期を性格に理解している釣り人の割合は多くない様に感じていますので、それから説明しましょう。
まず重要な事ですが、バスの卵は水温が13℃に満たないと孵化しないとされています。 だから、雌バスは水温が13℃以上にならないと産卵しません。 まだ水温が低い頃に空のスポーニングベッドを見つけ 「もうスポーニングが終った」 という釣り人がいますが、それは水温が低過ぎて雌が来ないので造った雄バスが一旦放棄したベッドか、13℃以上で産卵はされたがその後水温が下がって孵化しない為に諦めて放棄されたベッドなのです。
毎日の様にフィールdの水温を測る事が可能ならば良いのですが、それは難しいです。 そこで気温の変化に正直な植物、桜の開花情報を概ねの目安として利用します。 桜が開花するころには、その地域のフィールドの水温が13度前後まで上がる事が多く、バスがシャローのスポーニングエリアに入り込んでくるタイミングと合致します。 但し、花冷えと言われる様な急な気温低下が起こる場合もあり、まだまだ不安定な時期でもあります。 水温が13℃下回る事がほぼ無くなるのは桜の花が散って葉桜になる頃で、この季節になればシャロー狙いだけでもバス釣りが成立します。
ではその葉桜の季節に全てのバスが産卵するかと言えば、そうではありません。 低い水温では孵化するのに2週間ほど必用とするので、その間機に他の魚などに卵が食べられてしまう確率が高くなるというリスクがあるのです。 逆に水温が上がって25度以上になると1日位で孵化しますが、高過ぎる水温ではバスの成長が悪い上に、早い時期に産まれて既に大きくなった小バスと餌の取り合いでは不利になったり喰われてしまうというリスクがあります。
バスの成長に最も適した水温は18〜24℃位とされています。 16〜18℃位で産卵すると一週間程で孵化するし、孵化後の水温が最もバスの成長に適しているので生存り高く、その時期に大々的なスポーニングが行われます。 それでも季節外れの台風などが訪れるとその時期産まれた卵や稚魚が全滅してしまう事もあるので、スポーニングは4月から6月までの間に何度も行われます。
小型の雌バスは2000粒位の卵を腹に持ち、一度の産卵で全て産みます。 50p位の大型になると7000〜8000粒の卵が腹に有り、3〜4回に分けて産卵する事により自分の子孫が全滅するリスクを避ける様にしているのです。
もっともバスは無事に生まれ育ったとしても、一つのスポーニングベッドの2000粒の卵から産卵可能な25p位の最低サイズにまで生き残って成長できる確率は3尾位しかいません。 そのバスが30pUPにまで生き残れる確率は何十分の一、40pUPになる為には更に何十分の一、50pUPになるには…。 これはバスに限らず多くの魚類に言える事なのです。
私は魚類学者ではないので今までに読んだ本等からの知識ですが、バスは無限大に増え続けると言う様なバス害魚論を唱えるマスコミ等には科学的な根拠を示して論じて頂きたく思いますね。
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