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Vol.59 「小型ボートの定員に関する注意」 2024.1.30


 本日のニュースで琵琶湖長浜において釣り用小型ボートで3人がお亡くなりになるという事故が報道され、非常に気になる事があったので書き記す事にしました。

 事故の詳細はニュース報道の内容以上の事を知りませんが、映像を見る限りでは12ftクラスのカートップ仕様のアルミボートだと思われます。 映像でボートのメーカー名も確認しておりますが、ここでは割愛させて頂きます。

 日本国内で販売されている所謂Vハル12ftクラスのアルミボートの定員はほぼ全て3名だと思います。 ですので、今回の事故のボートに3名が乗られていても一応は合法なののですが、これ事実上の定員オーバーだったのではないかと思われるのです。

 ボートの定員ですが、付属品の無いエンジンや燃料タンクだけのボートに乗れる定員と考えられています。 更に人間一人の体重60s位と考えて計算されている場合が多いです。 ですので、体重が90sの人であれば2人乗船すれば定員重量に達してしまいます。

 問題は、このアルミボートが何用のボートであったかという事です。 もしバス釣り用ならエクトリックモーター(以下エレキ)・エレキ用のバッテリー・魚探等が積み込まれており、更に多くのルアーの入ったタックルボックスやロッドも載せられています。

 エレキはポンド数の少ない小さな物でもフットコントロールタイプなら10sを楽に超え、大型の物であれば30s位にもなります。 バッテリーも105Aクラスなら1個30s近くあり、12V・40ポンド程度のエレキでもデッキや魚探などを合わせると人間一人分の60s位になります。 ましてや24V・100ポンドクラスのエレキだとバッテリーも更に1台増えるし、魚探も大型の物を複数積み込むと、それらの装備だけで人間2人分にもなってしまいます。

 つまり装備によっては定員が3人のボーとでも、安全に乗れるのは1〜2人になるという事です。 それを定員一杯まで乗船してしまうと完全な積載オーバーとなり、当然の様に喫水線も上の方にまで来ます。 すると波を被り易くなり、一旦波を被れば喫水線が上がって更に波を被り、積載オーバーのボートは一瞬で沈没します。 浮力材が入っている浮沈構造を謳っているボートであっても、積載オーバーの状態であれば何の役にも立たなくなってしまうのです。

 こればワンポイントアドバイスVol.41にも書いた事ですが、低体温による大人の平均生存時間について記載しておきます。

  水温        水中での生存時間
   0℃         15分〜45分
   0〜5℃        30分〜90分
   5〜10℃      1時間〜3時間
   10〜15℃     1時間〜6時間
   15〜20℃     2時間〜40時間
   20〜25℃     3時間〜体力の続く限り
   25℃以上     体力の続く限り

 上記はあくまで平均値であり、個々の体力や怪我・疲労の有無で大幅に変るだろうし、意識不明等に陥るのは1/3位の時間で起こる事も覚えておいて欲しいです。

 これを書いている今の時期の琵琶湖の水温はおそらく5〜8度程度だと思います。 つまりボートが転覆・落水等すれば20〜60分で意識を失い、1〜3時間で失命するという事です。 夏場でもボートでの釣行は安全第一ですが、特に冬期は過剰な位の安全対策をして出掛けてください。

 
店主の私は店のお客さんであると同時に信頼出来る友人である方を琵琶湖のボート事故で失っています。 この様な悲劇を繰り返して欲しくは無いので記事としました。

 今回の事故でお亡くなりになった方々には心よりご冥福をお祈り申し上げます。
 
 

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